あなたが育てる、あなただけの色

お客様からよくいただくご質問に、「写真で見た色と、実物の色が少し違うように感じる」というお声があります。このような違いが起こる理由はいくつか考えられます。

本革の製品は、自然環境や生産時期の影響を受けやすく、製造単位ごとに若干の色味の差が生じる場合があります。これが「色ブレ」と呼ばれる現象です。

たとえば、同じ「モス」カラーでも、ブラウンが強かったり、グリーンが強いものがあります。それはまるで、人の肌や髪色がそれぞれ違うように、素材が持つ“生命の名残”とも言える違いになります。

また、比較的色ブレのしにくいヴィーガンレザーでも、生産の時期によって色味に変化が出ることがあります。

また、お客様がご覧になるスマートフォンやパソコンのディスプレイ設定や環境（昼・夜、照明の種類など）によっても、色の見え方には違いが生じます。

特にレザー製品のような微妙なニュアンスのある色は、光の角度や明るさでも表情が変わります。写真では再現しきれない、“実物だけが持つ魅力”とも言えます。

すべてを均一に揃える製品も世の中にはありますが、私たちは、革などの素材が持つ個性をそのまま活かすことを大切に考えています。

小さな色ムラやニュアンスの違いは、「欠点」ではなく「魅力」として。手にした瞬間から、使うほどにあなただけの風合いへと育っていきます。その過程も含めて、楽しんでいただければ幸いです。

お届けした商品が、「思っていたよりも深い色で素敵だった」と思っていただけたり、手にするたびに「これが私の色」と感じていただけたら。そんな想いで製品作りをさせていただいております。

世界にふたつとない色合いを、ぜひあなたの毎日に取り入れてみてください。